活動記録

雨水のきれい度は? 雨水タンクの水質検査レポート

雨水市民の会 市民活動・ふれあい館担当委員会

市民活動・ふれあい館担当委員会では、すみだ環境ふれあい館の雨水タンクの水質検査を実施しました。

コラム 雨水のきれい度.doc の ワークシート

ポイント1 見た目にきれいか?
項目名:色度・濁度・有機物・蒸発残留物
屋根の雨水がそのままタンクに流れ込んでいる①は、余り利用されていないため水が滞留していたと思われます。しかしその割に、水質が悪化していることはなさそうです。初期雨がそのまま入る構造のため、屋根に積もった土砂の影響があり、色度が高くなったと思われます。散水の用途では問題ありませんが、洗濯には適していません。②及び③はタンクの容量が数トンと大きく、ゆっくり沈殿してゴミが取れた分、きれいになったと思われます。

ポイント2 雨水は天然の蒸留水と言えるか?
項目名:有機物・硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素・塩化物イオン・硫酸イオン・電気伝導率・蒸発残留物
水は、中にイオンとして溶けているものが多いと、電気を通しやすくなります。その度合いは電気伝導率で測定できます。水道水は、通常100~200μS/cm(マイクロジーメンスパーセンチメートル)ですが、雨水は一桁から2桁です。①は、ポイント1で述べたように、土砂の影響があり、高くなったと思われます。また、他の項目では雨水は比較的低い値ですので、天然の蒸留水と言われる由縁でしょう。

ポイント3 屋根や粉塵の金属の影響はないか?
項目名:鉄・銅・亜鉛・鉛・すず
ガルバニウム鋼板に塗装された屋根から雨を集めているために、金属の影響を調べました。いずれも基準内で問題はありません。①の鉄分が若干高いのは、土砂や粉塵の影響と思われます。

ポイント4 細菌的にはどうか?
項目名:一般細菌・大腸菌・レジオネラ属菌
①は一般細菌が水質基準以上になりましたが、②及び③は細菌的に問題はありません。し尿由来の指標である大腸菌はいずれも検出されていません。また、土壌の常在菌であるレジオネラ属菌はわずかに検出されたものがありました。しかし、増殖していく環境にはなく、菌数が抑えられています。

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