雨の絵本ひろばが選ぶ環境絵本
「雨の絵本ひろば」チームは、当会の活動テーマの「雨」を糸口に、会員及び地域ボランティアにより、雨や自然、環境に関する絵本の収集・普及活動を行っています。現在、事務局に当会所蔵の約900冊を常設展示して、月に一度程度の読み聞かせを行っています。
「雨の絵本ひろば」の蔵書は、ともすれば他の多くの物語絵本、仕掛け絵本などに埋没しがちな科学絵本、写真絵本の秀作を数多く取り揃えております。ここでは、雨の絵本ひろばチームが選んだ「環境絵本」をご紹介しましょう。
ふたつの島
作:イエルク・シュタイナー 絵:イエルク・ミュラー 訳:大島 かおり 出版社:ほるぷ出版 本体価格:¥2,500+税 発行年:1982 ISBN:9784593501663
海に浮かぶ大小ふたつの島。大きな島の人はあくせく働きお金持ち、小さな島の人は自然と共に貧しくても心豊かに暮らしている。しかし、ある日大きな島で金が発見されて・・・。
よみがえれ、えりもの森
作:本木 洋子 絵:高田 三郎 出版社:新日本出版社 本体価格:1,500円+税 発行年:2003 ISBN:9784406030281
砂で埋まったえりもの浜。森は消え、コンブも育たなくなった「えりも砂漠」を50年という年月をかけてよみがえらせた漁師たちの物語。
みなまた、よみがえる
写真・文:尾崎 たまき 出版社:新日本出版社 本体価格:¥1,500+税 発行年:2013 ISBN:9784406057110
水銀で汚染された水俣湾が、かつての「魚(いお)湧く海」に戻りつつある姿を水俣弁で温かく伝える。
みなまた 海のこえ
作:石牟礼道子 絵:丸木 俊 丸木 位里 出版社:小峰書店 本体価格:¥1,800+税 発行年:1982 ISBN:978433802202
「苦海浄土」の石牟礼道子と、「原爆の図」の丸木俊・位里夫妻の描いた水俣。不知火海に死んでいった生き物たちの声が、読む人の心を打つ。
アマモの森はなぜ消えた?
文:山崎 洋子 写真:海をつくる会 構成:山崎 洋子 監修:海をつくる会 出版社:そうえん社 本体価格:¥1,300+税 発行年:2008 ISBN:9784882643258
アマモは海の森。魚たちのかくれ家、産卵場所やいきものたちのゆりかごでもある。そのアマモが今危機に。日本の海から消えたアマモの森の再生への取り組みを記録した写真絵本。
ツバル 海抜1メートルの島国、その自然と暮らし
写真・文:遠藤秀一 出版社:国土社 本体価格:¥1,600+税 発行年:2004 ISBN:9784337099029
地球温暖化の影響で、沈んでしまう危機にさらされている「ツバル」の自然や人々の生活を紹介する。
CO2のりものずかん
作:三浦 太郎 出版社:ほるぷ出版 本体価格:¥1,300+税 発行年:2008 ISBN:9784593560660
地球温暖化の原因物質CO2(二酸化炭素)。何がどのくらいCO2を排出しているのかを、身近なのりものを比べることでわかりやすく表現。目に見えないCO2を実感することができる。
南極がこわれる
写真・文:藤原 幸一 出版社:ポプラ社 本体価格:¥1,600+税 発行年:2006 ISBN:9784591093580
これまで南極を訪れた人たちが残した、にわかには信じられないようなゴミの山が南極の自然を脅かしている。窮地に追いやられたペンギンたちが私たちにどうにかしてくれと訴えかけているようだ。
DODO ドードー であえたはずのどうぶつたち
作・絵:倉科昌高 出版社:ピエ・ブックス 本体価格:¥1,800+税 発行年:2004(絶版) ISBN:9784894443914
あたたかいタッチのモノトーンで描かれたかわいい動物たち。しかし、それはわずか数百年の間に絶滅させられてしまった動物たち。人間の愚かさ、無知さ加減を思い知らされる一冊。
わたしのひかり
作・絵:モリー・バング 訳:さくま ゆみこ 出版社:評論社 本体価格:¥1,400+税 発行年:2011 ISBN:9784566001688
きらきら光る町のあかり、あのあかりも、もともとは太陽のひかりなのだ。―人間がどのようにして電気を手に入れているかを語る絵本。さまざまな発電方法の短所と長所も解説している。
町は大都市に―ショベルカーが猛威を振るう日
絵:イエルク・ミュラー 出版社:ほるぷ出版 発行年:1988 原本ほるぷ世界の絵本第14集に収録 (ISBN:379411499X 1976年 スイス)
西ドイツのある街の1953年から23年間にわたる変化を、31.5×85.5cmの精緻な8枚の絵だけで描いている。急激な近代化には、目を見張るものがあるが、そこに暮らす人々には何をもたらしたのか。