活動記録

2021年度 雨水市民の会総会を開催しました

高橋朝子(雨水市民の会・事務局長)

コロナ禍の中、雨水市民の会の総会がオンラインで7月10日(土)に開催されました。昨年度の総会もオンラインでしたので、コロナによる影響の長さを実感します。総会に先立ち、会員の尾崎昂嗣さんから話題提供がありました。その後の総会では、議長を山本理事長が務め、事務局から参加人数の報告があって総会が成立していることを確認してから、第1号議案から第4号議案まで承認を受けました。以下にその報告をします。

あめぐみ活動報告「雨水飲料化プロジェクト」

20201年度雨水市民の会総会にあたって、あまみず飲料化プロジェクトを実施するあめぐみメンバーの尾崎昂嗣さんから話題提供していただいた。

20201年度雨水市民の会総会にあたって、あまみず飲料化プロジェクトを実施するあめぐみメンバーの尾崎昂嗣さんから話題提供していただいた。

話題提供:尾崎昂嗣(おざき・たかつぐ、会員、アールアンドユー・レゾリューションズ)

尾崎昂嗣さんは、雨水活用建築ガイドラインや雨水活用技術規準(日本建築学会)の執筆にもあたられ、その時から雨水市民の会の活動や出版物に関心を寄せられていました。このプロジェクトは、多くの人に雨水活用に関心を持ってもらうため、誰もが雨水を飲む体験をすれば良いきっかけになると思って作ったそうです。いろいろ調べて、地サイダー・地ラムネの研究・開発を受注をしている北陸ローヤルボトリング協業組合(福井市)のサイトを見つけました。福井といえば、福井工業大学の笠井利浩先生がすぐに頭に浮かび声をかけると、「面白い!」と快諾を得ました。映像による情報発信のため同大学の近藤晶先生、福井で雨水タンクのインターネット販売を手掛けている日高規晃さん、数年前から雨水からドリンクをつくることを相談していた笹川みちるさんに声をかけ、「あめぐみ」が結成されました。

今年の2月にメーカーに相談したところ、大変興味を持ってもらい、試作品を作ることになりました。まず、食品衛生法に定める飲料水の水質基準26項目と3種類の細菌試験を5月に実施したところ、1項目、p H値で5.4と不適になりましたが、もともと炭酸水やサイダーを作るのですから問題はないはずです。6月4日に雨と予報があったので、3日の夜に福井入りし、夜明け前から福井工業大学で雨を集める準備にかかりました。4日は午前11時をピークに雨がまとまって降り、それをブルーシートで集め笠井研究室で水処理をしてから、200リットルをメーカーへ持ち込みました。そしてその日のうちにボトリングをしてもらいました。その様子は近藤先生が制作した動画「雨水の専門家による雨水飲料化プロジェクト」(YouTube)でご覧になれます。プロジェクトに参加した他の4人のメンバーからもコメントがありました。

あめぐみメンバーと雨水ソーダと炭酸水

あめぐみメンバーと雨水ソーダと炭酸水

リアル参加で事務局にいたメンバーは、プロジェクトメンバーの笹川理事からあまみずサイダーとあまみずソーダをいただき、試飲しました。市販されているものに比べ、サイダーは甘く、炭酸水はまろやかに感じました。

2021年度 雨水市民の会 総会

2021年度 雨水市民の会 総会(2021/7/10)で「あめぐみ」から提供されたあまみずソーダとあまみずサイダーを試飲した。

2021年度 雨水市民の会 総会(2021/7/10)で「あめぐみ」から提供されたあまみずソーダとあまみずサイダーを試飲した。

第1号議案 2020年度事業報告

●広報活動:Webあまみずは12件の記事を掲載しました。当会25周年記念オンライン講座「雨タスサロン」を取り上げたり、建築家の隈研吾さんにインタビューして『隈研吾が「路地尊」を「新・東京八景」の一つに選んだわけ〜自然・雨を感じられる建築へ』の記事などを掲載しています。また、雑誌や新聞、ラジオ等の取材にも応じています。中でも地元の中学校から水問題のSDGsについての電話取材もありました。

●啓発・環境学習活動:コロナ禍の中で活動が思うようにできませんでしたが、25周年記念オンライン講座・雨タスサロンでは「雨+徳さん」(路地尊・天水尊)、「雨+事始め」(国際会議)、「雨+世界珍道中」、「雨+バングラデシュ」と4講座を実施しました。

●企画・渉外活動:イベントに参加して当会の活動をPRすることを目的として出展していますが、墨田区各種イベントやエコプロダクツ展、雨水ネットワーク会議は中止となり、オンラインやビデオ参加をしました。地元の「まちなか農園プロジェクト」は雨水タンクの修理やイベントに参加しました。

第2号議案 2020年度決算報告

会計から決算報告があり、監事2名の監査報告がされ、承認されました。

第3号議案 2021年度事業計画案

●広報活動:Webあまみずによる情報発信のほか、冊子「あまみず」や当会の紹介リーフレットの印刷物を作成する予定です。

●啓発・環境学習活動:オンラインセミナーとして「雨タスサロン」を引き続き行なっていきます。雨カフェや雨の絵本ひろばはコロナ禍の状況を見て再開していきます。墨田区の受託業務は引き続き行います。

●企画・渉外活動:すみだ環境フェアやエコプロダクツ2021等に出展を予定しています。また、地元の鳩の町通り商店街やたもんじ交流農園事業には他団体と連携を図りながら実施します。

第4号議案 2021年度予算案

会計から2021年度予算案が提示され、承認されました。

総会終了後

2021年度雨水市民の会の総会が終了した後、山本理事長が当会の顧問をされていた高橋裕先生が94歳で5月下旬に亡くなられたことを伝えました。高橋裕先生は河川工学が専門でしたが、研究対象は広く「水」に関する国際的な権威と言われる先生でした。ご自宅には雨水タンクを備え、そのデータも欠かさず記録されていたと聞いていました。過去に当会主催の国際会議の基調講演なども快く引き受けてくださり、活動をご支援していただきました。ご冥福を祈ります。