活動記録

雨タスサロン13:雨+絵本 南昌子さんのお話「私の好きな絵本」

Webあまみず編集部

大人に向かって絵本の読み聞かせをする南昌子さん。絵本の話が尽きない。参加者もつい、童心に帰る。

大人に向かって絵本の読み聞かせをする南昌子さん。絵本の話が尽きない。参加者もつい、童心に帰る。

2018年9月12日(水)、雨タスサロン第13回「雨+絵本」の話し手は、雨水市民の会理事・雨の絵本ひろば担当の南昌子さんでした。
雨水市民の会には雨を初め、環境・科学をテーマにした絵本を約900冊そろえた「雨の絵本ひろば」があり、事務所が開いている時には自由に読んでいただけます。当日は「大人のための絵本入門」として、南さんが読み聞かせをした後、自らが絵本を好きになったきっかけや好きな絵本を紹介しました。

南さんのお子さんがまだ小さい頃、読み聞かせする絵本を探していたとき、職場に来ていた絵本を多数取り扱っている出版社の営業の人が、絵本の紹介をしてくださり、意気投合。奥の深い絵本の世界にはまってしまったそうです。


あめ ぽぽぽ」(作:ひがしなおこ・絵:きうちたつろう、くもん出版)、「みず ちゃぽん」(作:新井洋行、童心社)、「たん ぱらん」(作:山崎優子、至光社)、「ぽたぽたとぷん」(作:谷川俊太郎・絵:今井弓子、さ・え・ら書房)は、赤ちゃんにも読み聞かせできる絵本です。雨や水がはねる音が面白く表現されています。雨の絵本ひろばで7か月の赤ちゃんに「あめ ぽぽぽ」を読んだ時には、「ぽぽぽ」のところでケラケラ楽しそうに笑いました。読んでいる私もとても幸せな気持ちになりました。「ぽとんぽとんはなんのおと」(作:神沢利子・絵:平山英三、福音館書店)は、厳しい冬の間、お母さんと穴の中で過ごしたこぐまが、春になって一緒に外に出ていく姿がほほえましく、私がお勧めする絵本です。

どうするどうするあなのなか」(作:きむらゆういち。絵:高畠純、福音館書店)は、深い穴に落ちたヤマネコと食べられるはずだったネズミが力を合わせて脱出するトンチンカンなお話。もちろん雨も登場します。絵本を縦にみる変わった趣向です。

「しろくまちゃんのほっとけーき」にあやかり、本当のホットケーキを食べた!

「しろくまちゃんのほっとけーき」にあやかり、本物のホットケーキを食べた!

幼児が好きな絵本は「こぐまちゃんとどうぶつえん」(作:わかやまけん、こぐま社)、「さよならさんかく またきてしかく」(作:わかやまけん、偕成社)、あかんべノンタン」(作:キヨノサチコ、偕成社)、「がたん ごとん がたん ごとん」(作:安西水丸、福音館書店)など、言葉にリズムがあるものが多いです。「しろくまちゃんのほっとけーき」(作:わかやまけん、こぐま社)を読んで、子どもと一緒に本当にホットケーキを作りました。「まいごになったぞう」(作:寺村輝夫。絵:村上勉、偕成社)は、赤ちゃん象がいろいろな動物たちに助けてもらい、お母さん象のところへ帰る話です。「ティッチ」(作:パット・ハッチンス、訳:石井桃子、福音館書店)は3人兄弟の一番下のティッチが主人公。お兄さんお姉さんにかなわないけど、最後はティッチの笑顔が・・・「ぼくにげちゃうよ」(作:マーガレット・ワイズ・ブラウン、絵:クレメント・ハード、訳:岩田みみ、ほるぷ出版) は、色々なものに次々変身して逃げていくという子ウサギに、母ウサギは包み込むようなやり方で捕まえにいくよと一つひとつ呼応し語りかける、母の愛の深さがにじんでいます。この本は、1942年(日本では1976年)に初めて出版されて以来、絶えず版を重ね、今では子供の本の古典となっています。

木のうた」(作:イエラ・マリ、ほるぷ出版)、「りんごとちょう」(作:イエラ・マリ&エンゾ・マリ、ほるぷ出版)は、字がありませんが、大きな木の四季の移り変わりや、虫食いのリンゴができるさまが科学的な視点を持って描かれています。

また、環境絵本は、大人も深く考えさせられる優れたものがあります。イエルク・シュタイナー&イエルク・ミュラーの「ふたつの島」(イエルク・シュタイナー&イエルク・ミュラー、訳:おおしまかおり、ほるぷ出版)、「うさぎの島」(イエルク・シュタイナー&イエルク・ミュラー、訳:おおしまかおり、ほるぷ出版)、「ぼくはくまのままでいたかったのに」(イエルク・シュタイナー&イエルク・ミュラー、訳:おおしまかおり、ほるぷ出版)、20世紀初めに絶滅してしまった動物を描いた「ドードー であえたはずのどうぶつたち」(作:倉科昌高、ビエ・ブックス)など、雨の絵本ひろばにたくさん置いてあります。


怒涛のような絵本の紹介でした。お伝えしきれなかったものもありましたが、毎週土曜日の午後は「雨カフェ」がオープンしているので、自由に絵本を読んでいただけます。今回いらっしゃった方も来られなかった方も、ぜひ、ゆっくり絵本とコーヒーを味わいに来てください。また、毎月第二土曜日の13:30から開催している「雨の絵本ひろば」では、絵本の読み聞かせをしています。大人の方も参加できます。

雨の絵本ひろばには雨や環境問題をテーマにした質の良い本が900冊以上ある。土曜日に開催する雨カフェにきて、コーヒーを飲みながら絵本を読むのも良い。

雨の絵本ひろばには雨や環境問題など、自然科学を中心に選んだ絵本が900冊以上ある。土曜日に開催する雨カフェに来店し、コーヒーを飲みながら絵本を読むのも和める感じでおすすめです。

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