活動記録

”サバイバルトイレをつくろう”ワークショップ 報告

柴 早苗(理事)

墨田区環境保全課が主催する小学生以上を対象とする夏休みプログラムの一つとして、「サバイバルトイレをつくろう」というタイトルで、牛乳パックで作るゼロトイレ(エチケットパック)を紹介することにしました。以前に示したエチケットパックをさらに改良して、縦に持って安定する形の枠とし、新たにつくり方のチラシを作成して臨んだイベントでした。

ウンチとオシッコの話なので、子どもたちはちょっとびっくりしたかなぁ・・

ウンチとオシッコの話なので、子どもたちはちょっとびっくりしたかなぁ・・

8月21日(土)に本所地域プラザ(BIG SHIP)で開催しました。コロナ禍の中、小学4年生以上とその保護者10組の20人、父親、母親がおおよそ半々の参加でした。当日は、1リットル牛乳パック1個と中が銀色のポリ袋(ラミネート袋)1枚を持参してもらいました。

前半は、当会の紹介から始まり、なぜサバイバルトイレを考えたか、体の中でのオシッコとウンチのつくられ方の違い、オシッコとウンチを混ぜたら危険の話、トイレに適するポリ袋など、順次スライドを使って説明しました。災害が起こったら、何に一番困るか、それらのうちがまんできないものは、といった問いかけをしましたが、人前での発言が恥ずかしいのか反応がいまいちでした。普段水を何に使っているかなど、応えやすい質問から始めたほうがよかったかもしれません。最後まで、皆さん、静かに聞いてくれました。

工作になると俄然賑やかに

工作になると俄然賑やかに

後半は、実際に牛乳パックから、エチケットパックを2個つくる工作です。まず、牛乳パックの底付近に、ハサミで一つ切り目を入れるのが、ちょっと難しそうでした。できた7cm幅の立方体を二つに折って、縦にも7cmに切り出して2つの枠をつくり、角々に三角の折り目をつけて、パックの内側に折り返したら原形枠の出来上がり。そこに下から特製袋を差し込んで折り返したらエチケットパックの完成です。定規で正確に測ってやりたい子、一から自分でやりたい子、親御さんと一緒にやりたい子など様々で、早さがまちまちになりました。

青く着色した水をオシッコに見立てて、実際にどんな感じになるか、再現して見せました。枠が支えになって500㎖入れても、平面に置けばこぼれません。皆、フムフムと納得した様子でした。両方出るときは慌てないで、まずオシッコ分を置き、ウンチを先に処理するほうがよいです。粘土の疑似ウンチを、臭いを通さないラミネート袋や密封容器に保管することなど、有用な情報も伝えました。兎に角、夏休み中に自分で使ってみて、トイレ上手になってくださいとお願いしました。

オシッコに見立てた青い水をテーブルに横に置くとこぼれるでしょうか

オシッコに見立てた青い水をテーブルに置くとこぼれるでしょうか

アンケートには、とても面白かった6、面白かった4で、満足度は高かったようでした。車酔いなどにも使えてよい、凝固剤がマイクロプラスチックになることを知り周りに伝えたい、子どもを引き込む仕掛けが必要ではないか、といった意見がありました。今回の反省を踏まえて、次回以降のワークショップを考えたいと思います。

なお、このワークショップで使ったテキストは雨水市民の会ホームページ(ライブラリ>飲み水とトイレ:サバイバルシリーズ(工作編)に掲載してあります。簡単にできますから、ぜひトライしてみてください。

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