活動記録

中学生と「雨水から街の課題と水の問題を学ぶツアー」

笹川みちる・柴早苗(雨水市民の会理事)

6月22日(水)、東京の反対の端、八王子にある学校から校外学習のため、墨田区を訪れた男子中学生4人を案内しました(*1)。まずは向島界隈のまちあるき。「海抜-1.0m」の表示を見たり、昔の堤防あと(川の方が街より高い!)を確認して、雨活スポット「天水尊」や「路地尊」を数カ所を周り、雨水を採水しました。

1時間ほどのまちあるきのあと、採水してきた雨水3種類と、墨田区の水道水をくらべる水質実験を行いました。pH、電気伝導度、硬度を測ると、雨水は多少の幅はありますが硬度も電気伝導度も水道水より明らかに低く、やはり混じり気の少ない軟水ということを確かめることができました。

そのあとは、「もしも水道がとまったら…」という想定で、普段使っている水の性質や量、いざという時の対応を考えるシミュレーションゲームを行いました。また、日本とは全く違う水事情の中で暮らしている海外の状況、遠いようで私たちの暮らしも世界の水のめぐりとつながっていることなどもお話しました。

中学生たちは、一人一台ずつ学校支給のiPadを持って記録を取っていました。まとめや報告もiPadでするそうで、私たちの学生時代とは授業のスタイルも様変わりですね。たっぷり3時間半のプログラムで、伝える方も少々疲れましたが、次に雨が降った時にこれまでと違う目で雨を捉えてくれるきっかけになっていたらいいなと思いました。

(左)ゼロメートル地域の向島の路地尊などをめぐり、雨水の採水をした。 (中)雨水を含むいろいろな水がどんな水なのか、科学的に知る。 (右)実際に自分の家でどのような水の使い方をしているのか、災害時に水道水が使えないとき、どうするのかを考えた。

(左)ゼロメートル地域の向島の路地尊などをめぐり、雨水を採水。
(中)雨水を含むいろいろな水がどんな水なのか、科学的に知る。
(右)実際に自分の家でどのような水の使い方をしているのか、災害時に水道水が使えないときどうするのか、を考える。

*1 雨水市民の会では、中高生の校外学習や一般向けのツアーとして、社会問題を実際に自分の 目で見て、体験して、考えるような教育プログラムを提供する団体と提携して、すみだの雨水活用をフィールドに科学実験や水問題について考えるワークショップを行っています。

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