下町×雨・みどり

「関東大震災100年、次の100年への備え」ぼうさいこくたい2023 に出展

Webあまみず編集部

関東大震災の住家全潰率Y及び震度(内閣府HPより)

今年で8回目となる「ぼうさいこくたい*」が、横浜国立大学で2023年9月17〜18日に開催されました。暑い最中の2日間でしたが、合計約16,000名が参加し、約400の防災に関わる団体のセッション、ワークショップなど様々でした。雨水市民の会は初めての参加でしたが、屋外展示に出展し、416名の方々が当会のブースを訪れました。

*ぼうさいこくたい:2015年仙台で開催された第3回国連防災世界大会において『仙台防災枠組2030』が採択され、自助・共助の重要性が国際的な共通認識とされ、各界各層の有識者から成る防災推進国民会議が発足しました。これを機に、内閣府、防災推進協議会とともに、国民の更なる防災意識向上を図るべく、市民、ボランティア、地域団体、学術界、企業、メディアなど多様な主体により、さらに一般市民の方々も一堂に会する場として2016年に第1回防災推進国民大会が東京大学で開催されました。

雨水市民の会のブース。天水尊と幟。奥にはめくりクイズとパネル。

関東大震災〜過去に学び、次代へつなぐ

大正12年(1923年)に発生した関東大震災から100年の節目にあたり、今回のテーマは「次の100年への備え〜過去に学び、次世代へつなぐ〜」でした。関東大震災では、大火災が発生した東京での被害が大きかったのですが、震源地に近い神奈川県では建物の倒壊、津波、土砂崩れ、火災、液状化など複雑な被害がありました。死者・行方不明者は約10万5000人、建物被害は総計37万棟になりました。当会の事務所がある墨田区では、本所地域を中心に大きな被害を受け、死者は4万8千人にも達しました。特に、現在、東京都慰霊堂(墨田区横網2-3-25)がある陸軍被服廠跡地には、大旋風を伴った灼熱の炎が襲い、避難していた約3万8千人が犠牲になりました。

「雨水は流せば洪水、溜めれば資源」

ぼうさいこくたいには、ブース出展者やその関係者以外にも、防災について知りたい、繋がりたいという方たちが多く参加していました。雨水活用に関心がある方も多く、天水尊と「雨水は流せば洪水、溜めれば資源」の幟に惹かれて当会のブースに足を止める方も多くみられました。自宅にタンクを入れたい、自治体の助成金制度についても知らないといった声も聞かれ、是非取り組んでもらえるよう情報提供しました。

クイズに答えている中学生に説明する山本理事長

雨水についてのめくりクイズを真剣に考える親子、「下町×雨・みどりプロジェクト」の趣旨に賛同し自分の住んでいる地域でも考えたいという方も。また、荒川が溢れる前にみんなで助かる方法を考えようとネットワークづくりを進める団体の方も立ち寄ってくれました。

当会のブースの向かいには、複数のキッチンカーが並んでいましたが、それらは災害時に被災地に出動して暖かい食事を無償提供するという契約を神奈川県と結んでいるユニークな一団とのことで、被災地の現場を知る一人から話を聞くことができました。

防災と一口に言っても、多様な局面からのアプローチができると納得し、これまでの出展イベントとは、規模も来場者層も少し違った雰囲気のイベント参加となりました。

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