文化

6千を超える作品応募「雨活アイデアコンテスト2012」受賞作品決定

島崎 博子

コンテストの概要

「雨活アイデアコンテスト2012」(主催:特定非営利活動法人雨水市民の会、ライオン株式会社)を2012年9月~2013年1月に全国の小中学生を対象に開催しました。ライオンは洗剤など「洗うこと」に関する事業をしています。そこで、ライオンは水を大切にしたい想いから様々な水資源保護活動を行っています。このコンテストは未来を担う子どもたちに、水の大切さに気付いてもらいたいと考え、昨年から始めましたが、今年は募集部門の①作文②ポスター③自由研究④スローガンの4部門合わせて昨年度を上回る6,328作品の応募がありました。

審査について

一次審査として小中学校の先生方に候補作品を選んでいただき、最終審査会では有馬朗人元文部大臣を審査委員長とし、審査委員の雨水市民の会・山本耕平理事長、ライオン社長・濱逸夫が候補作品を厳正に審査しました。その結果、4つの部門から中学校の部と小学校の部合わせて最優秀賞7作品、優秀賞8作品、佳作36作品、学校奨励賞2校が選ばれました。

学校奨励賞について

学校奨励賞・小学校の部に入賞した兵庫県高砂市立中筋小学校に寄贈した雨水タンクの前で。 (右からライオン㈱・飯田CSR推進部長、加茂朋之校長先生、筆者)

学校奨励賞・小学校の部に入賞した兵庫県高砂市立中筋小学校に寄贈した雨水タンクの前で。
(右からライオン㈱・飯田CSR推進部長、加茂朋之校長先生、筆者)

学校奨励賞は優秀な作品を数多く応募いただいた小中学校各1校が選ばれました。

入賞校にはライオンCSR推進部長・飯田教雄が学校に訪問し、朝礼などで表彰を行いました。また、副賞として雨水タンクを2基ずつ寄贈しました。コンテストに優秀な作品を数多く応募している学校だから既に雨水タンクを活用しているかもしれない・・・と思っていましたが、いずれの学校も雨水タンクは設置されていませんでした。今回の雨水タンクの設置を機に更に全校生徒に雨水活用の意識が広がっていくことを期待しています。

表彰式について

2013年3月23日(土)に、最優秀賞に選ばれた小中学生7名とその保護者の方々、総勢30名を東京都江戸川区にあるライオン平井事業所にお迎えして表彰式を行いました。両親や兄弟姉妹だけでなく、祖父母、伯叔父母まで、参列されるご家族もいらっしゃいました。入賞者に一大記念イベントと感じていただいたことに、主催者として改めて感謝しております。

雨活アイデアコンテストの表彰式(2013年3月23日)

雨活アイデアコンテストの表彰式(2013年3月23日)

主催者を代表して、雨水市民の会・山本理事長とCSR推進部長・飯田より表彰を行いました。また、山本理事長からは「全体としてレベルが上がってきたこと」や「雨が邪魔者ではなく、めぐみの雨という考えが広がってきたと感じたこと」などの審査委員総評もいただき、式は終了しました。

表彰式の後は、普段は一般に公開していない、事業所内の研究施設や雨水活用施設を見学していただきました。

ライオン平井事業所では、地下に50トンの雨水タンクを設置しており、以下の3種類の処理をして活用しています。①単純なろ過をして、草木への散水に使用。②塩素消毒をして、トイレの流し水やビオトープの小川に使用。③藻が生えないように殺藻処理をして、池の水に使用。

見学の後は懇親会を行い、当日、主催者として運営にあたったライオン社員たちと一緒に歓談しながら、作品誕生の裏話や普段の生活ぶりなどを楽しくお話させていただきました。学校の授業の一環で団体応募された方もいれば、普段から様々なコンテストに応募していて、しかも既に複数の入選経験のある方も数名いて、皆さんの意識の高さにも感銘を受けました。

最後に

表彰式や学校奨励賞校への訪問などを通して、一部ではありましたが、実際に応募者と会うことで、お互いに一方通行ではない「顔の見えるコンテスト」になったと感じました。今後も生活の中で雨水活用や節水を意識する子どもたちが増えてくれることを祈っています。

 

※  受賞作品は、Web「雨の恵みひろば」からご覧いただけます。

ライオン株式会社CSR推進部にて社会貢献(主に「雨活」、「ライオン山梨の森」)を担当。 東京都台東区出身。趣味は邦画鑑賞とハイキング。

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