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第9回雨水ネットワーク全国大会2016 in 東京 (報告その3) 8/7(日) あめまちツアー

Webあまみず編集部

大会最終日は、以下の4つのグループに分かれて、雨を中心としたグリーンインフラの観点から東京のまちを見るツアーが実施されました。

①等々力渓谷コース:等々力渓谷保存会の案内により、東京23区唯一の渓谷であり、日本庭園、横穴式古墳、不動の滝、等々力不動尊、武蔵野れき層などをめぐった。

②二子玉川・多摩川コース:多摩川流域懇談会の案内により、再開発により建てられた二子玉川ライズ屋上の雨水利用の庭園、世田谷区立二子玉川公園、すぐそばを流れる多摩川の自然や歴史をめぐった。

③川あそびコース:NPO法人せたがや水辺デザインネットワークの案内により、子どもたちが中心となって野川下流で水生動物の捕獲観察をした。

④すみだ雨水まちあるきコース:当会の案内により、ゼロメートル地帯の墨田区において、コミュニティで雨水利用をしている「路地尊」等を見学した。

このうち、Webあまみず編集部が歩いた、「二子玉川・多摩川コース」と「すみだ雨水まちあるきコース」についてアルバムの形で紹介します。

多摩川流域懇談会のメンバーが案内。 1:二子玉川ライズ・ルーフガーデンには、多摩川流域を再現した「川」が流れている。多摩川に自生する絶滅危惧種の「カワラノギク」の育成も行っている。 2:ルーフガーデンの「川の下流」のめだかの池。めだかの他、湿生植物やハンノキなど水辺環境を再現。水の水源は雨水で、循環している。 3:二子玉川公園の回遊式日本庭園「帰眞園」から二子玉川ライズを臨む。計画段階からワークショップなどにより住民の意見を反映させた。 4:二子玉川東地区の再開発に伴い、多摩川に堤防の幅が通常より大幅に広い「高規格堤防」を整備した。 5:多摩川に合流する手前の野川で、水遊びをする親子連れ。 6:南北朝時代の新田氏由来の伝説が残る兵庫島。多摩川の中州にあり、小高い丘のある自然豊かな公園で、多摩川八景の一つ。

二子玉川・多摩川コース:多摩川流域懇談会のメンバーが案内。
1:二子玉川ライズ・ルーフガーデンには、多摩川流域を再現した「川」が流れている。多摩川に自生する絶滅危惧種の「カワラノギク」の育成も行っている。
2:ルーフガーデンの「川の下流」のめだかの池。めだかの他、湿生植物やハンノキなど水辺環境を再現。水の水源は雨水で、循環している。
3:二子玉川公園の回遊式日本庭園「帰眞園」から二子玉川ライズを臨む。計画段階からワークショップなどにより住民の意見を反映させた。
4:二子玉川東地区の再開発に伴い、多摩川に堤防の幅が通常より大幅に広い「高規格堤防」を整備した。
5:多摩川に合流する手前の野川で、水遊びをする親子連れ。
6:南北朝時代の新田氏由来の伝説が残る兵庫島。多摩川の中州にあり、小高い丘のある自然豊かな公園で、多摩川八景の一つ。

 

すみだ雨水まちあるき:雨水市民の会が案内。 1:江戸時代にできた日本最初のビオトープ、向島百花園。残念ながら門前から垣間見ただけで、次の「路地尊」へ。 2:江戸時代に造られた堤防の一部が残る旧墨堤の脇にある白鬚神社。、毎年5月に水害から地域を守る〝ぼんでん祭″が行なわれる。境内に雨水タンク(天水尊)があった。 3:雨水市民の会事務局で、これまでの墨田の雨水活用について経緯等をレクチャー。 4:江戸の天水桶を模した路地尊2号基。1988年に、住民が発案して、災害からまちを守るコミュニティインフラとして雨水利用を取り入れた。地下に3トン溜められ、普段は地域の人たちが散水等に使用している。 5:スカイツリーの近くにある区立の自転車駐輪場(2012年竣工)は、ウッドデッキに降った雨水を地下の230トンのタンクにためて、トイレの洗浄水や駐輪場の屋根の緑化に使用している。 6:2012年に開業した東京スカイツリーは、地下に2635㎥の雨をためることができる。洪水を防いだり、水洗トイレの洗浄水、屋上緑化の散水、ソーラーパネルの冷却水に利用している。記念撮影をしたが、近すぎて全景が入らず!

すみだ雨水まちあるきコース:雨水市民の会が案内。
1:江戸時代にできた日本最初のビオトープ、向島百花園。残念ながら門前から垣間見ただけで、次の「路地尊」へ。
2:江戸時代に造られた堤防の一部が残る旧墨堤の脇にある白鬚神社。、毎年5月に水害から地域を守る〝ぼんでん祭″が行なわれる。境内に雨水タンク(天水尊)があった。
3:雨水市民の会事務局で、これまでの墨田の雨水活用について経緯等をレクチャー。
4:江戸の天水桶を模した路地尊2号基。1988年に、住民が発案して、災害からまちを守るコミュニティインフラとして雨水利用を取り入れた。地下に3トン溜められ、普段は地域の人たちが散水等に使用している。
5:スカイツリーの近くにある区立の自転車駐輪場(2012年竣工)は、ウッドデッキに降った雨水を地下の230トンのタンクにためて、トイレの洗浄水や駐輪場の屋根の緑化に使用している。
6:2012年に開業した東京スカイツリーは、地下に2635㎥の雨をためることができる。洪水を防いだり、水洗トイレの洗浄水、屋上緑化の散水、ソーラーパネルの冷却水に利用している。記念撮影をしたが、近すぎて全景が入らず!

 

雨にわの展示の一部。

雨にわの展示の一部。

午後からは、午前中に実施した「あめまちツアー」の報告と「雨の庭づくりコンテスト」の総評がされました。「技術賞」は、東邦レオ株式会社の展示で、歩道やグランドの下に砂利を入れて隙間を作り、貯水能力を高めるとともに、舗装面に保水性を持たせ、かつ植物の根が砂利の隙間に這うことで、蒸散効果も得られている、生態系にやさしい技術です。グリーンインフラの様々な基礎的技術の開発が望まれます。「デザイン賞」は、竹中工務店の作品で、スペースが少ないなか多摩川を模し、コンクリートと緑の調和を目指したデザインです。おしゃれな空間、水の音がかわいらしく楽しい演出が好評でした。「伝統智賞」は、東京農業大学入江研究室の学生の作品で、雨水を流す水路に瓦を使い、石庭の石の代わりに木質チップを使って里山をイメージしたもので、水ばかりでなく循環の発想がコンセプトに入っていると思われます。

最後に3日間の大会を通した総まとめが行われました。今回の大会はこれまで開かれたどの大会よりも大きな広がりと先取性を持てたようです。都市大学の夢キャンパスという場と世田谷区の二子玉川公園を使わせて頂いたことで、二子玉川という川と緑に恵まれた地域性の特徴を活かしてグリーンインフラの意味を考えることができました。メインタイトルの「巡る水 活かす人 潤うまち」という内容にたがわない会になりました。サブタイトルの「雨から始めるグリーンインフラ」は次の大会に引き継がれていくことでしょう。

(報告その1)8/5(金)  雨水セミナー (報告その2)8/6(土)雨水トーク 全国大会を終えて

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