ネットワーク

雨水ネットワーク会議全国大会 第4回大阪大会報告【2】 及び 第5回大会の東京開催に向けて

雨水ネットワーク会議世話人会 雨水利用事業者の会会長 大西 和也

P11大阪宣言

8/6 「流域知水」の運動や雨の環境学習など大阪宣言、さらに原発事故を受けた緊急提案「雨水の汚名を晴らす!」をして、大会が終了した。企画運営をした実行委員会のメンバー。

 2011年8月5、6日に、大阪城の近くのドーンセンターで「第4 回雨水ネットワーク会議全国大会2011in 大阪~琵琶湖から広がる流域での雨水活用~」が開催されました。

 この大会では、健全な雨水の循環の保全のためには、利用だけでなく、流出抑制のための一時貯留、雨を地球に還すための浸透・蒸発散、これら全てを包括した『雨水活用』を、“ 流域”という単位でどのように広めていけるのかがメインテーマとして取り上げられました。また、次世代を担う子どもたちに伝え、活動を繋げていくことをテーマとして取り上げ、子ども向けの環境学習も行われました。

 大会は、力づくで地球温暖化を進めようとする悪者に、子どもたちと環境戦士エコレインが立ち向かう、エコレインショー「いっしょに守ろう!皆の地球 ~水を大切に~」で幕を開けました。国内外の雨水利用動向や流域での雨水管理、昨年日本建築学会から出版された「雨水活用建築ガイドライン」に関する基調講演、韓国や日本でも雨水活用の事例などを取り上げた、雨水活用の映像ドキュメンタリー「生きている雨水」の上映、大阪ステーションシティでの雨水利用や雨水を活かした嵐電沿線の協働緑化プロジェクト、学校への雨水タンクの設置とそれを活かした環境学習といった事例報告が行われました。また、それに加え、今回のテーマの1 つでもある子ども向け環境学習も実施され、夏休みとあって多くの子どもたちが参加し、雨水について楽しく学びました。

 2日目は、「流域雨水ネットワーク」「雨水活用法制度」「雨水活用のアジア交流」という3つのテーマで分科会が行われ、その内容が全体会で報告されました。それを受けて今後の雨水活用普及活動の骨子となる「大阪宣言」を行い、流域全体で活動を進めていくことを誓いました。

 つづいて、昨年の東日本大震災によって発生した“ 福島第一原発事故” によって、放射性物質で汚染され悪者のレッテルを貼られる形となった『雨水』の汚名を晴らすため、雨水ネットワーク会議全体で、また参加者1 人ひとりが行動していかなければならない内容を「緊急提案」として投げ掛け、それらの活動を継続的に行っていくことを確認しあい、2日間に渡る大阪大会の幕を閉じました。

 これまでの全国大会は、東京、福岡、松山、大阪と続き、それぞれの地域に根付いた課題をもとに、新たな歩みを始める契機となりました。雨水ネットワーク九州の盛り上がり、松山市、高知市での新たな市民団体の発足といった様々な成果を生み出しています。

第5回全国大会 東京での開催が決定!

 東日本大震災発生から早1 年・・・今年第5回目となる雨水ネットワーク会議全国大会は、東日本大震災の被災地のひとつでもある『東京』で開催することに決定されました。 天からの恵み「雨」。しかし東日本震災以降不安の対象となってしまった「雨」。「雨」は循環することで、様々な生き物や我々人間の“ いのち” を育み、支えている。この「雨の循環」に“ いま” 起きていることを改めて見つめ直し、“ あした” につながる「雨の循環」を作り出していこうという思いを込め、「いのち育む雨循環 いま~あした」と題して開催します。

 雨水ネットワーク会議発足後、最初の節目ともいえる大会として、『雨水活用』を見て、知って、考えてもらう機会として、より多くの方々にご参加頂ける様、様々な方のご協力を仰ぎながら、有意義な大会となるよう計画を進めて行きます。多くの方々のご参加をお待ちしております。

第5 回 雨水ネットワーク会議全国大会2012 in 東京
    テーマ:「いのち育む雨循環 いま~あした」
日時:2012 年8 月4 日(土)~ 5 日(日)
主催:第5 回 雨水ネットワーク会議全国大会2012 in 東京 実行委員会
会場:8 月4 日(土) 全国大会(会場調整中)
   8 月5 日(日) エクスカーション:都内雨水施設見学
連絡先:第5 回雨水ネットワーク会議全国大会2012in 東京・実行委員会事務局
     E-mail 5thrnj@gmail.com (渉外担当:大西)

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