ネットワーク

(1) 雨を活かして未来へつなごう。
〜”第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”に2200人が集まった

雨水ネットワーク全国大会 in すみだ実行委員会

”第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”報告 (その1)

1994年8月に日本で初めて雨水利用をテーマとした国際会議が東京都墨田区で開かれました。その実行委員会が母体となって発足したのが、「雨水利用を進める市民の会」、現在の「雨水市民の会」です。

30年を経た2024年8月3日(土)・4日(日)、”第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”がすみだリバーサイドホール及び墨田区役所で開催されました。テーマは『雨を活かして未来へつなごう。』。すみだで雨水活用が始まり30年、地球規模の急激な気候変動、豪雨の頻発、干ばつなどに直面し、雨の降り方が極端化する現在だからこそ、私たちのくらしと雨の関係を見つめ直し、産官学民みんなでこれからの30年とさらなる未来を考える契機としたいという意図です。

また、8月1日(木)〜8月4日(日)には、区民の皆さんにも雨に親しんでもらいたい、当大会を広く伝えるため、同じくすみだリバーサイドホールのアトリウム、ギャラリー、ミニシアター、会議室及びうるおい広場で「あまみずフェスティバル」を開催しました。暑い最中の大会でしたが、のべ4日間で2210人が訪れました。

実行委員会と墨田区が主催し、前者は雨水市民の会及び寺島・玉ノ井まちづくり協議会、大学関係者等を中心に構成し、後者の墨田区は大会会長に山本亨墨田区長、資源環境部環境政策課が区役所の事務局を担いました。2024年1月の実行委員会立ち上げから、終了後の報告書作成や会計監査まで約1年間にわたって活動を続けました。

すでに概要報告書を2024年10月に発行しましたが、その詳細版を広く伝えるため、あまみずフェスティバルを含め、Web版として11回に分けて報告します。

開会式

2024年8月3日(土)、すみだリバーサイドホールに人々が続々集まってきました。”第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”のオープニングには、雨水市民の会が制作の動画「流せば洪水、ためれば資源。」を上映し、まず、大会会長の山本 亨墨田区長が挨拶に立ちました。「墨田区は荒川、隅田川、運河などに囲まれたゼロメートル地帯で、水害が多かったことから、全国に先駆けて雨水を一時貯留して利用する取り組みをしています。現在は800箇所、約2万7千トンの雨水貯留が可能となっています。近年、豪雨による水害が頻発していますが、このような取り組みはより重要性が増しています」と語りました。

続いて斎藤博之国土交通省水資源部長の挨拶があり、雨水市民の会理事長を務める山本耕平実行委員長は、「30年前の『雨水利用東京国際会議』で議論された気候変動や飲用水の確保、世界の水危機などの問題がますます深刻になり、水循環基本法、雨水利用推進法、グリーンインフラ、流域治水などの取り組みが進んでいますが、この大会を梃子にさらに進めていきたい」と語りました。

引き続き、セッション1が始まりました。その報告は次回に続きます。

8月3日、開会式に続いてセッション1が始まった(すみだリバーサイドホール)

” 第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”報告 リンク
本ページ (1) 雨を活かして、未来へつなごう。〜”第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだ”に2200人が集まった
(2) すみだの雨水〜過去から学び、Next Stageへ〜(セッションⅠ)
(3) 雨とネイチャーポジティブ〜雨水を活用した都市緑化の可能性ー立体的緑地と平面的緑地による生物多様性の回復(セッションⅡ-1)
(4) ゼロメートル地帯から考える雨と防災(セッションⅡ-2)
(5) くらしの中の雨水〜見える、楽しむ、活かす(セッションⅡ-3)
(6) 飲む雨水〜インフラとヒトの変化から考える飲むあまみずの近未来(セッションⅡ-4)
(7) セッションⅡ-分科会「雨水と私たちの未来」まとめ
(8)  雨水は世界を救うか?(セッションⅢ)
(9) すみだ雨水宣言2024
(10) すみだの雨水活用をみてみよう〜クスカーション
(11) 楽しく雨を体験 〜あまみずフェスティバル

2024年8月3〜4日に開催された第14回雨水ネットワーク全国大会2024 in すみだは「雨水ネットワーク全国大会 in すみだ実行委員会」および墨田区が主催して行いました。実行委員は、地元団体のNPO法人雨水市民の会、NPO法人寺島・玉ノ井まちづくり協議会、中央大学、千葉大学、合同会社アールアンドユー・レゾリューションズ、雨水ネットワーク事務局・公益社団法人雨水貯留浸透技術協会など、18名のメンバーで構成。墨田区は大会会長として山本亨墨田区長、区役所事務局として環境政策課が参加しました。

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